マレーシア プルフンティアン島 (Malaysia Perhentian Island)

2004/09/16〜21

プルフンティアン島はマレーシア北東部のコタバルの沖合いにあり、まだ大規模な開発が行われていないので豊かな自然と素朴さが残り、交通が不便なこともあり一部の海岸を除けば人の姿もまばらで静かに時を過ごすことができる。プルフンティアン島はBesar(ブサ)島とKechil(クチル)島の二つの島があり、今回はKechil島のロングビーチに滞在し島の反対側にあるコーラルビーチへも出かけた。島の周囲はさんご礁に覆われ透明度も高く、遠浅の砂浜やさんご礁が島の周囲いたるところにありダイビングスポットとしても人気がある。
日本をたちシンガポールからマレーシアへ
当初北海道の紅葉を見に行く予定だったが飛行機の席が取れず一週間ほど前に急遽プルフンティアン島行きを決めた。マレーシアへはいつもは航空券が安いシンガポールへ行き、そこからバスでマレーシア国内へ入る。
今回はあわただしく計画したため飛行機の出発時刻を2時間間違えて空港へ行き、いきなり場内アナウンスで呼び出され大慌てでチェックインを済ませ何とか飛行機に間に合った。シンガポールまではおよそ7時間の飛行で深夜に到着する。
深夜到着なのでホテル代を節約するためいつも空港で朝一番のバスを待つ。シンガポールのチャンギ国際空港は24時間オープンで空港内のレストランなども深夜営業をしているので便利だ。
これまで空港からの足はタクシーかバスだったが最近MRTが空港までのび、MRTで市内へ行けるようになり大変便利になった。成田とは大違いだ。
MRTの駅は新しくできた第2ターミナルにある。第1ターミナルからはSKYTRANで移動できるが朝6時からの運行で一番電車には間に合わない。第2ターミナルまでは歩いても10分ほどの近距離にあるのでいったん外に出て第2ターミナルまで歩く。MRTの駅へはガラスをふんだんに使った美しい空間ででホームも駅とは思えないような不思議な空間だ。
マレーシアのジョホールバルへは途中のブギスでMRTを降りバスに乗り換える。シンガポールの道路はどこも広くまた幹線道路は一方通行で交差点での渋滞がほとんどなく、中心部を除けばまるで高速道路のようなスピードで走る。日本も都市部では個人の権利と公共の利益のバランスを見直すべきではないだろうか。
国境のイミグレーションに到着するとバスを降りてシンガポールの出国手続きを済ませる。手続きが終わったら再びバスで国境の橋を渡る。最初に購入した切符を持っていればどの星条快車のバスに乗ってもいいので来たバスに乗ればよいので待たされることもない。

橋を渡ると今度はマレーシアのイミグレーションでバスを降りる。シンガポール側のまるで要塞のような巨大な建物に比べマレーシアはこじんまりとした建物だ。出国も入国も検査はほとんどなく短時間で済ますことができる。

入国審査を終えイミグレーションを出ると急にドブ臭いにおいが鼻をつく。以前に比べるとマレーシアもずいぶん近代的になり町もきれいになったがシンガポールから来るとその差を感じる。
再び星条快車のバスに乗りジョホールバルの町を抜けケランバスターミナルへ向かう。マレーシアに初めて来たのが1998年。そのときに比べると道路も建物も見違えるようにきれいになった。東南アジアの急速な経済発展振りがうかがえる。

ジョホールバルからクアラトレンガヌへ
マレーシア各地への長距離バスは到着したケランバスターミナルから発車する。今日はできればコタバルまで行きたいがバスは1時間ほど前に発車し次のバスは夜になるという。コタバルまではバスで半日ほどかかるので早朝と夜しかない。仕方なくその手前のクアラトレンガヌ行きのバスは10時に出るというのでクアラトレンガヌまで行くことにした。
バスの発車まではまだ2時間ほどあるのでターミナルで食事をしたりターミナルにある市場へバスの中で食べる昼食代わりの果物を買いに出かけた。
東南アジアへ来る楽しみの一つは熱帯フルーツが食べられることだ。しかしこれまでにほとんど食べたのでもう目新しい果物はない。最近変わったのは以前はなかったブドウやりんご、みかんなどが店頭に並ぶようになった。これらは値段も少し高く輸入されているのだろうか。マレーシアの生活レベルが向上した証だろうか。
熱帯フルーツといえばマンゴスチンがもっとも好きだがナイフがないと食べられないので安くて簡単に食べられるランブータンを1キロ2リンギット20セン(70円くらい)で購入。ランブータンはゴルフボールぐらいの大きさで表面には太い毛があるが柔らかいので両手でひねると簡単に皮がはずれ中から白い果肉が現れる。味はさっぱりとした甘さでとてもうまい。
市場の中をぐるりと回ると野菜、魚、乾物など食料品を売る店がぎっしりと並んでいる。値段は日本では考えられないような安さだ。
そろそろバスの時間も近づいてきたので指定のプラットホームへ行くとまだバスは到着していない。ベンチに腰を下ろして発車時刻まで待ってもバスが来ない。心配になりバス会社のカウンターへ確認に行くとバスはシンガポールから来るのでもう少し待てという。定刻から15分ほど遅れてバスが到着した。ほかの人たちはまったくいらいらすることもなくのんびりとバスを待っている。ここでは定刻なんというものがないのだろうか。 バスの中は大変きれいで、座席は横3列とゆったりしており長時間のバス旅も快適にできそうだ。
10時半、定刻から30分送れてやっとバスは発車。これからクアラトレンガヌまで約8時間のバスの旅が始まる。
ジョホールバルを出るとすぐ高速道路に入る。近年マレーシアの道路は急速に改善され高速道路網も次々に延長されている。また一般道路も道幅が広く信号も少ないので制限スピードは90Kmとまるで高速道路だ。数年前に来たときには高速道路を走る車はまばらだったが日本に比べればがらがらだがその当時に比べると格段に車が増えた。
マレーシアの高速道路には日本のようなサービスエリアはないので休憩や食事はいったん高速道路を出なければならない。

マレーシア南部はパームヤシの栽培が盛んで、道の両側は延々とこのパームヤシの林が続き単調な景色が続く。
途中乗客が降り始めたのでクアラトレンガヌに到着かと思ったらここは途中の町カンタンだった。
カンタンはパハン州の州都で郊外には広大な石油コンビナートがある。
カンタンを過ぎると道の両側の景色も次第に変わり原生林となる。海岸に近いせいで湿地も多くほとんど手付かずの原生林が延々と続く。
日もすっかり暗くなり8時ころにやっとクアラトレンガヌのバスステーションに到着した。クアラトレンガヌはトレンガヌ州の州都でイスラム色の強い町だ。女性はみな頭にづきんのようなものを巻きロングドレスを着ている。
すでに夜も遅く早く今日の宿を探さなければならない。クアラトレンガヌは初めて訪れる町でしかも、当初の計画ではコタバルに行く予定だったのでまったく事前の知識がない。とりあえず通りを見たがホテルらしい建物が見当たらない。道でホテルがないか聞いて見ると高級なホテルと安いホテルがあるがどっちがいいと聞かれたので迷わず安いほうと答えるとバスターミナルから5分ほどのところにあった。ホテルは一応ホットシャワーにエアコン、それにテレビもある。しかしトイレは共同で一泊60RM(約2000円)とちょっと高い。部屋にはダブルベッドとシングルベッドそれにテレビがあるがリモコンはなくほとんど役にたたない。部屋もあまりきれいとは言えないがまあ寝るだけだから必要な設備さえあればいい。
明日からの食料が少し必要なのでバスターミナルの隣のスーパーマーケットにでかけた。東南アジアのスーパーはカバンを持って店内に入れないので入り口に預けて財布だけもって店内に入る。日本のようにディスプレーにこるようなことはなくできるだけたくさん品物を並べるため窮屈な感じがする。値段はさすがに安く日本の半額から1/3くらい。果物はさらに安い。こんなところで生活すればずいぶん経済的だと思うのは誰しもで、最近は老後をマレーシアで暮らす日本人が増えてきた。
スーパの帰り道にレストランに入って夕食をとった。マレーシアの食事は癖がありあまりうまくない。しかし中国系の人が多く中華レストランなら抵抗なく食べられる。入ったレストランはマレー系だった。店で食べているの人はほとんどマレー系の料理なのでチャーハンができるか聞いてみた。大丈夫だというのでチャーハンを注文。味は結構よく日本で食べるよりうまいくらいだった。しかしスープは飲めないほどではないが独特の香りが強い。食事も終え明日の出発の準備を済ませて就寝。
クアラトレンガヌからプルフンティアン島へ

プルフンティアン島へはクアラトレンガヌからバスを乗り継ぎで3時間ほどでクアラブスへ行き、そこからスピードボートで30分ほどかかる。ボートは9時から出るのでタクシーを使うことにした。クアラブスまでは料金は48RM(約1500円)で1時間半近くかかる。
途中給油をして8時半ころクアラブスのボートチケット売り場に到着。すでに多くの人がボートの時間を待っている。ほとんどがヨーロッパからの個人旅行者だ。


カウンターで往復のスピードボートのチケットを60RMで購入してしばらく待っているとみなが動き出した。桟橋に向かって歩き出したので乗船かと思ったら途中の受付のようなところに行きお金を払っている。ボートのチケットを持ているので何だろうと思いカウンターにボートのチケットを出したら入場料が必要だといわれた。プルフンティアン島は入場料が必要でカウンターで5RM払い桟橋に向かう。

ほかの人に続いてレジャーボートのような小船に乗り込む。全員が乗り込むと船頭が一人づつ行き先を尋ねる。プルフンティアン島はブサ島とクチル島の二つの島があり宿泊施設は島の周囲に点在する。そのためボートは宿泊先の海岸でおろしてもらう。多くの人はブサ島のコーラルビューやディープベイ、クチル島のロングビーチで降りる。今回は特に宿泊先も決めていなかったが開発が遅れているクチル島のロングビーチへ行くことにした。

ボートは桟橋を離れると猛スピードでプルフンティアン島目指して走りだす。猛烈なバウンドと水しぶきを浴びながら30分ほどでプルフンティアン島の海岸に到着する。
最初にブサ(Besar)島で乗客を降ろしすぐクチル(Kechil)島に向かう。
クチル(Kechil)島のロングビーチの沖合いでボートが止まると小船が一斉にボートに集まってきた。ここは遠浅で海岸までボートをつけることができないので小型の船で海岸まで行く。砂浜に到着して降りようとしたら料金が2RMだという。ボートの料金に含まれていると思っていたらまったく別で一人2RM払わなければならない。
いよいよプルフンティアン島上陸

ロングビーチは島で一番大きな砂浜でロッジは砂浜に沿ってたくさんありここに宿泊する人も多い。いつも予約なしの行き当たりばったりなので早速今日の宿泊先を探さなければならない。
最初のロッジで聞くと部屋はあるという。しかし値段を聞いた65RM(約2000円)だという。リストでは30〜40RMなのにあまりの高さにあきらめほかを探すことにした。長いロングビーチの砂浜を戻り適当なところへ入り部屋を聞くと泊まれるという。ただ40RMの部屋はなく65RMしかないという。しかし65RMは夕食と朝食が付くという。それで2000円くらいなら高くはないと思い浜の中心部にあるパノラマロッジに2泊することにした。 ロッジは3部屋続きの建物で内部は蚊帳つきのダブルベッドに扇風機、水シャワーと水洗トイレつきで標準的な構成。

島に着いたときはすこし曇っていたが空は晴れ渡り強烈な南国の太陽が空も海も鮮やかなブルーに染める。ビーチでは午前の強烈な陽射しの下でてすでに大勢の人が海岸で日光浴をしたり海の中で遊んでいる。といっても広い浜に数十人の人しかいない。浜には小さなボートがたくさん止めてあるがこれらは水上タクシーで、クアラブスから来たボートの乗客を島まで運んだり、島のほかの海岸やとなりのブサ島へ10RM前後で行くことができる。

浜の端の岩場へ行くと水の透明度は一層高くターコイズ色をしたまるでガラスのような美しさだ。その中に時々鮮やかな色をした小魚の群れが現れる。
プルフンティアン島で暮す日本人
海から上がって一休みしようと思って荷物を置いたやしの影へ行くといつの間にか影は移動し他の人が場所を占有していた。仕方なく店の前にあったベンチに腰を下ろすといきなり男性が話しかけてきた。彼の奥さんは日本人でここで二人でレストランを経営しているという。奥のほうに声をかけると彼の奥さんが現れた。こんなところで日本人に会うとは、しかも観光客ではなくマレーシア人と結婚してこの島で生活をしている人がいるのには驚いた。 さらに驚いたのは店には他に2人の日本人女性がおり、一人は同じようにマレーシア人と結婚しここで別の場所でレストランをして生活しているという。もう一人は若い女性でシーズンオフは日本で働きシーズンになるとこの島に来てこの店に居候をしているという。二人の女性はそれぞれまったく別に島に旅に来てここが気に入り現地の男性と結婚しここで生活をしている。3人と話をしているともう一人日本人女性が現れた。彼女はダイビングが好きで日本でかせいでは南の島に来てダイビングを楽しみ、お金がなくなるとまた日本に帰って働くという生活をしている。 たまたま4人の女性にめぐり合い、それぞれの人がみなそれぞれの考え方に素直に行動し人生を楽しみながら活き活きとしている姿にうらやましさを感じる。この女性に比べ自分はレールにしがみつき必死に耐えて生きてきた。自分の人生に充実感もなければ感動もない。なんとつまらない人生だろうと後悔するばかりだ。でも多くの男性も会社のため、家族のため自分を犠牲にしてと表面では思いながら人と同じ行動しかできないでいるのだろう。
 
コーラルベイ
島にはほとんど道はないが反対側にあるコーラルベイへ行く道が一本ある。ロングビーチは広い浜で強風が吹き船が出ないときがある。そんなとき西側のコーラルベイは波も静かで船が使えるのでこの道は重要な道だ。道は浜から少し入るとすぐジャングルになる。ジャングルというと危険な蛇や獣を連想してしまうが野生の動物はほとんど夜行性で日中に遭遇することはほとんどない。道はよく踏まれ結構行きかう人も多いが人がいなくなるとちょっと不安になる。緩やかなのぼり道を10分ほどで峠に出る。ジャングルも途切れ明るい草地になりくだり道を数分で反対側のコーラルベイーに到着する。
コーラルベイはその名のとおりさんご礁の浜で、海岸の中心部は砂浜だが端は海岸からでもさんご礁が見られる。水の色はロングビーチの空色とは異なりうす緑色をしている。あいにく時間が遅く日もかなり傾き海面が反射して沖の方は白っぽくしか見えないが日が上から射せばさぞ美しいことだろう。この浜は西にあるので当然夕焼けが美しい。

期待して日の沈むのを待ったが残念ながら水平線から大きな雲が出て夕焼けは見られなかったが代わりに雲の色が部分的に虹のように輝ききれいな色彩を見せてくれた。
急に空気がひんやりとし南国特有のスコールが来そうな気配がしたので急いでロングビーチに戻った。
 
2日目の朝再びコーラルベイへ

7時過ぎに日の出の写真を撮ろうと浜へ行ったがすでに太陽は水平線の上で撮影はあきらめ朝食をとることにした。レストランへ出かけたがまだ誰もいない。昨夜はかなり遅くまでにぎやかだったのでほとんどの人はまだ寝ているようだ。

朝食はトーストとフルーツにコーヒーが付く。マレーシアのコーヒーはストロングでミルクをたっぷり入れないと苦くて飲めない。
今日は丸一日この島に滞在するので昨日行ったコーラルベイへもう一度出かけることにした。

昨日と同じジャングルの道を抜けコーラルベイに出ると海の色が昨日とはまったく違う。
昨日は逆行で日が沈みかけ海面が反射して色が白かったが、今日は順光で海の水が濃い青緑色をしており海中の様子がよく見える。
昨日と同じ岩場のところへ行くと緑色の海のなかは一面サンゴで。そのサンゴの間を極彩色のブダイに似た魚がゆったりと泳いでいる。
岩場でしばらく写真撮影をしたあとこのまま帰るのも物足りないので使用されていないロッジの中を抜けて裏へ出てみると美しい海岸が現れた。 浜には人影は無く海の透明度は他に比べダントツによい。こんな美しい浜があるのに誰もいないのは不思議だ。今は利用されていないロッジが人を近づけないのだろう。 それにしても熱帯の海は色彩豊かだ。コバルトブルー、エメラルドグリーン、ターコイズ、無色透明と色彩にあふれている。
再びロングビーチへ
午後も過ぎ再びロングビーチに戻ると海水の透明度が昨日に比べ一段とよく沖のほうの海底まですきとおって見える。底の砂が巻き上げられていないせいで濁りがないのと引き潮で水深が浅くなったせいだろう。かなり沖にいる人の腰ほどしか水深が無い。 今日一日のんびりできたがもう明日は帰らなければならない。明日はコタバルへ行き夜行列車でシンガポールへ行くつもりだったがクアラブスからクアラルンプールへの直行バスがあるというので予定を変更しクアラルンプールで一泊することにした。バスは島から予約ができるというので店で予約を頼んだが手数料として6RM必要だった。結果的にはバスはがらがらで予約の必要などまったく無かった。 部屋に戻り洗濯と荷物の片付けを済せ夕食まで読書をと思って読み始めるとそのまま眠ってしまった。
夕方目が覚めるともう夕食の時間だ。昨日は席が無かったので今日は早めにレストランへ行き夕食を済ませ就寝。一人旅の夜は何もすることも無く退屈で寝るしかない。明日は8時の船で島を離れるので少し早起きをしなければならない。
プルフンティアン島を離れクアラルンプールへ
プルフンティアン島も今日が最後。昨夜の雨も上がり今日も天気はよさそうだ。7時半過ぎ朝食を済ませロッジをチェックアウトして浜でボートの到着を待つ。すでに大きなザックを担いだ人たちがボートを待っている。小型のボートに乗り込み沖で待っているスピードボートに全員が乗り移るとすぐにボートは走り出した。ボートはBesar島の沖でとまりBesar島からの乗客を待つ。ボートから海底を見ると一面さんご礁で小魚の姿も多い。乗客が到着するとボートはプルフンティアン島を後に猛スピードでクアラブスへ向かって走り出した。
30分ほどでクアラブスの桟橋に到着。旅も帰りになるととたんに終わってしまったような気がする。でも日本までは今日を含めあと3日もかかる。もう少し便利ならと思うがこの不便さが島の魅力を保っているのだ。

通りの先にクアラルンプール行きのバスが発車を待っている。予約はしてあるが乗車券はまだ購入していない。乗車券は28RM(約1000円)とてごろだ。この値段に比べ予約手数料6RMはちょっと高すぎる。
バスに乗り込むとすぐにバスは発車。途中で乗客を乗せ一路クアラルンプール目指してひた走る。クアラルンプールは西側にあるので半島を横断する。そのためこれまでの海岸沿いの道に比べ景色もだいぶ変わる。マレー半島にはあまり高い山は無く中央部は高原のような景色が続く。

クアラルンプールに到着

やっとクアラルンプールに到着。しかしあすジョホールバルへ行くバスの出るバスステーションとは違うのでタクシーでバスステーションの近くのチャイナタウンへ移動。

クアラルンプールは何度か来ているが泊まるのは初めてだ。チャイナタウンは夜になると屋台や夜店が沢山出てものすごい賑わいになる。
夕食を済ませ夜店の並ぶ通りへ出かけた。
通りはぎっしり店が並び狭い通路は人で身動きもできないほどの混雑だ。これが毎日繰り返されているのだから東南アジアの活力を感じる。店ではフルーツからブランド物のアクセサリーや衣類などいろいろな商品を売っている。値段は日本人の感覚からすればものすごく安いがどれも偽者ばかりで本物はまずない。DVDやパソコンソフトなどを売る店も多いが皆中身はない。最近はマレーシアでもおおぴらに海賊版を売ることはできなくなったようで見本だけ並べ商談が成立すると携帯で連絡しコピーしたDVDやCDROMを運び屋が持ってくる。

この通りにぎっしり並んでいた店は朝にはすっかり消えている。


チャイナタウンの朝は昨夜の賑わいはうそのように静かだ。


1.2RM(約35円)の朝食を食べこれからジョホールバルまでバスで移動し、さらにシンガポールまで行く。
バスステーションに到着してジョホールへの切符を購入しバスに乗り込んだ。今まで乗ったバスは皆新しくきれいだったがこのバスは廃車寸前のおんぼろバス。棚はほとんど壊れ座席の一部がこわれシートも擦り切れている。無事ジョホールバルまでいけるのか不安になる。
それでも何とか高速を走り途中のドライブインで休憩し再び走り出したが冷房が効かない。マレーシアで冷房が効かないと本当の熱帯地獄になる。しばらくして給油をかねてガソリンスタンドに入りそこで何とか修理を済ませ再びジョホールバルに向けて出発。

ジョホールバルに到着するとすぐシンガポール行きのバスに乗り換え再びコーズウエーでマレーシア出国とシンガポールへの入国手続きを済ませ4日ぶりにシンガポールへ戻ってきた。
シンガポール中心部は東京とあまり変わらず旅の途中ということを忘れてしまう。これで今回のプルフンティアン島の旅も終わりだ。

今回の旅は突然の思いつきだったが、いつか行きたいと思っていたプルフンティアン島へ行くことが実現し、すばらしい記憶に残る旅だった。島で出会った女性たちの活き活きとした姿にいつか外国で暮らしてみたいたいという思いが一層強まった。それにしても英語力のお粗末さを何とかしなければ....
旅の参考情報

■チャンギ国際空港からマレーシアへの移動はMRTでブギスで下車しA出口からでる。公園を斜めに横切り交差点に出ると前方50mほどに星条快車のバス停がある。
シンガポールからマレーシアへの移動は前記星条快車が便利だが路線バスのSBS170番も利用できる。料金が安く本数も多いが多少時間がかかる。そのほか長距離バス鉄道も利用できるがシンガポールで乗車するよりジョホールバルで乗車したほうが料金は安い。いづれも夜行便となる。鉄道の場合はワカバルで下車しバスかタクシーでコタバルへ行く。鉄道の駅からバス停までは少し離れており分かりにくいので地元の人に聞く。

■ジョホールバルからコタバルのバスは朝の7時半か夜行バスの2本だけしかない。
■今回利用しなかったがジョホールから格安航空会社を利用して空路でクアラルンプールへ行き、さらに空路またはバスでコタバルへ行くこともできる。マレーシア航空でクアラルンプールへ行く場合はコタバルまでの航空券が格安で購入できる。
■コタバルからクアラブスまでは今回利用していないがローカルバスかタクシー。ローカルバスは不便なのでタクシーが便利。料金も30RMくらい。
■クアラトレンガヌからクアラブスはローカルバスでジェルテで乗り換え。ローカルバスは長距離バスとは別のバスステーションから出るので不便なのでタクシー利用がいい。料金は48RMで1時間半弱。

■クアラブスからプルフンティアン島へはスピードボートとスローボートがある。料金はスピードボートが往復60RM、スローボートは往復40RMだがスピードボートのほうが便利。バスででクアラブスへ付いた場合は通りを桟橋のほうに進むと左側にオフイスがある。乗船前に桟橋手前で入島料5RMが必要。またボートは直接海岸につけないので送迎のボート片道2RMが必要。
宿泊施設はブサ島、クチル島とも手ごろな料金のシャーレが多数あるが、島内には道がほとんど無いので予約が無い場合はブサ島ならディープベイ、クチル島ならロングビーチに宿泊施設が多い。設備の整ったホテルはブサ島のプルフンティアンアイランドリゾート、クチル島のブブ・ロングビーチなどがある。
雨季に入ると宿泊施設は営業していないので要注意。

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