マレーシア タマンネガラ国立公園 (1998.4.25〜5.3)

 

タマンネガラ国立公園はマレー半島にある唯一の国立公園で、公園内は広大な熱帯雨林で覆われ、人が簡単に入れるのは宿泊施設のあるタハラ周辺のみだ。ジャングル内にはトレッキングルートも整備されておりキャノピーウオーキングもできる。ただし園内には宿泊施設が2ヶ所あるのみで必ずクアラルンプールで予約をしていく。
シンガポールからバスを乗りついて2日がかりでやっと国立公園への入口、テンペリンにたどり着いた。公園事務所で入園手続きを済ませ公園のあるタハラまでのボートを待つ。ボートは10人ほどの客と船頭2名が乗り込み2時過ぎにタハンへ向けて走り出した。

 

テンペリンの船着場

 

若い男性が座礁したボートを押し出す

走り出すと直ぐボートが浅瀬に乗り上げ止まってしまった。今は乾季で川の水量が減っておりこの先何度も座礁を繰り返すことになる。 浅瀬から抜け出ることができないのでしょうがなく数人がボートから降りて押すことでやっと脱出できた。
座礁の連続でそのたびに船を下りて押さなければならない。最初は若い男性が押していたが、いつしか女性も船から降りてみんなで押すようになった。のんびりと船に乗っているのもいいが、川へ入って見知らぬものどうしがみんな力を合わせて船を押しているとジジャングル探検でもしているようでかえって楽しくなる。

 

みんな船を下りてボートを押す

 

次第に熱帯林の奥深くへと入っていく

川の両側はうっそうとした森が続き次第にジャングル奥地へと入っていく。 両岸には農家らしき家も時々見え、川で子供が水浴びをしたり魚取りをしている。川幅はかなり広く途中には時々この暑さには耐えられないとみえ牛の群れも水浴びをしている。 川岸には時々珍しい動物や鳥が姿を見せる。

川はゆったりとした流れだが途中に一箇所岩場がありここは流れも速く段差もあるのでこのまま進むことはできない。岩場の手前で全員船を下り砂浜を迂回して岩場の先まで歩いて船を待つ。船は少し下流から全速力で岩の上を越えようとするがなかなか水流と段差を超えることができなかった。やっと岩の上を船底をこすりながら乗り越えることができた。

 

全速力で岩場を乗り越える

 

難所を乗り越え笑顔の船頭さん

船には二人の船頭さんが乗り、一人がエンジンを操作しもう一人が水先案内をする。
岩場の難所を見事な竿さばきならぬエンジンさばきで乗り越え、再び船に客を乗せ得意げな顔で微笑んでいる。
船が浅瀬に来る度にみんなで船を押すがいつも最後に船に上がるため全身びしょぬれになってでがんばってくれる。
川の近くには時々民家が現れ川では子供が元気よく泳ぎまわっている。川というと水が冷たいと思ってしまうがここはちょっとぬる目の温泉のように温かい。でも冷房などないここでは温泉のような川でも暑さしのぎには最高の場所だ。
川には子供だけでなく牛の群れも水浴びをしており、時々1メートル近いトカゲのような動物も泳いでいる。

 

水浴びをする子供

 

やっとタハンの船着場に到着

予定では2時間だったが渇水のための何度も浅瀬に乗り上げそのたびに船を下りて押していたのでここまで4時間もかかってしまった。でもまったく退屈することもなく楽しい4時間の船旅だった。
ここまで来たが今日の宿はない。早速公園事務所で宿泊を申し込むと何とか泊まれることになった。部屋は比較的ゆったりとしており、室内には2段ベッドが4つあり8人が泊まれる。シャワートイレは共同で食事は対岸のボートハウスにレストランがある。
部屋はマレーシア人、米国人とカナダのバンクーバから来たという若い女性の8人。

山と花のアルバム  
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