紅葉の上蒜山、中蒜山

紅葉の上蒜山、中蒜山

(2005/10/21)
 蒜山は中国山地の中央部、大山の近くにあり、上蒜山、中蒜山、下蒜山の三つの山からなる独立峰のため裾野の広い美しい山様の山だ。三山を縦走するように登山道があり上蒜山、中蒜山、下蒜山のいずれからも山頂を目指すことができる。
 今回は下蒜山は歩かなかったので上蒜山から中蒜山のコースを紹介する。この二山だけなら中蒜山から上り下蒜山に下山したほうが途中の岩場が登り道になり楽だろう。
 
 
 
 中蒜山に車を置きタクシーか宿の車で上蒜山スキー場まで行く。車は牧場の奥まで入れるのでそこから登山開始になる。広々とした牧場の中を少し歩くと上蒜山のとっつきに到着する。最初登山道は杉林ののぼり道になる。しばらく展望のまったく無い杉林のやや傾斜のきつい道を歩くがそれもすぐ終わり小潅木の緩やかな斜面になる。杉林を出ると展望はよくなりこれから向かう蒜山の山もみえてくる。
 
     道は次第に緩やかになりいつしか周りは草原となり展望はすばらしく眼下には蒜山高原の景色が広がる。
 この時期でも登山道の脇にはリンドウやヤマラッキョウ、マツムシソウなど美しい山野草が咲き景色と花を同時に楽しむことができる。
 
 稜線を上がるにつれ次第に視界が広がり左には大山のが姿を現す。大山は中国地方を代表する山で正面からは荒々しい姿を見せ、側面からは全く別の山かと思うほど優雅な均整のとれた美しい姿を見せる。
 山頂に近づくと再び樹林帯となる。ちょうど今の時期は紅葉の美しい時期だがあいにく今年は色付きはあまりよくないようで茶色の葉が目立つ。
 樹林帯をしばらく歩くと上蒜山山頂に到着する。山頂といっても目立ったピークも無く標識が無ければわからないような山頂だ。山頂いったいは樹林帯で展望もあまりよくないので山頂で一休みして中蒜山に向かう。
 
 山頂を出発すると下り道は次第に急傾斜になる。今までの景色を見ながらのんびりと歩いてきた山とはまるで違う別の山のように道は岩場の泥まじりの滑りやすい悪路になる。岩や木の枝につかまりながら慎重に下る。途中長い鎖場も何箇所かあり手を泥だらけにして恐る恐る下る。下から見ただけでは想像のできないような悪路だ。逆コースの中蒜山から上ればここは上り道になるので多少楽だろう。  急斜面をやっとのことでくだり切ると再び緩やかなのびのびとした気分のよい登山道になる。単調な上り道がしばらく続くと道は傾斜をまし樹林帯へと入る。樹林帯に入ると道は少しぬかるんでいるがしばらくすると樹林帯を抜け笹原の道になりすぐ中蒜山の山頂に到着する。
  中蒜山は上蒜山と違い周りにはさえぎるものはほとんど無くすばらしい展望が得られる。
 中蒜山で豪華な昼食を済ませ十分に展望を楽しんだらそろそろ下山。見晴らしのいい稜線をしばらく下蒜山目指して進む。途中紅葉などを見ながら緩やかな下り斜面を歩き続けるとやがて中蒜山の下山道と下蒜山の縦走路の分岐に出る。右側の下山道に入るとこれまでのんびりと歩いてきた道が急傾斜のくだりになる。
 やや滑りやすいので慎重に降りるとやがて傾斜はゆるくなり次第に樹林帯へと入っていく。樹林帯へ入るとこれまでの展望は無くなりただひたすら樹林帯の中を下る。道は危険なところも無くやがて平坦な道になり明るい森になり足元には秋の山野草が多く見られるようになる